2012/02/06

緊急アピール

原発の再稼働か全原発の停止・廃炉か。闘いは正念場です!
署名提出(2月28日)へ再稼働反対署名の強化を!
3・11福島県民集会に全国から集まり再稼働とめよう!

2012年1月27日
すべての原発いますぐなくそう! 全国会議(NAZEN)

(1)3月11日。言葉では言い尽くせないたくさんの思いが込められたこの日を、私たちは緊迫した情勢の中で迎えるに至っています。

それは2つに1つの未来の選択です。この一年間、多くの人々が原発反対の声を上げ、次々と原発は再稼働の見込みなく定期検査のために停止しています。柏崎刈羽5号機、島根2号機の停止を受けて稼働原発は残り3機(高浜3号機=2月20日停止、柏崎刈羽6号機=3月下旬停止、泊3号機=4月下旬停止)。全原発の停止から廃炉へ。この展望が私たちの手の届くところにまで来ています。他方で、野田政権はこれを巻き返すために、昨年12月16日、福島第一原発の「冷温停止状態」をねつ造し、「事故収束」を宣言しました。さらに、同15日の「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」による“年20ミリシーベルトを避難区域の設定基準とするのは妥当”とした報告書を受け、ただちに16日、ふくしま集団疎開裁判において14人の子どもたちの訴えを却下しました。日本原燃による六ヶ所再処理工場におけるガラス固化実験の再開宣言や原発再稼働に向けた各原発30㎞圏内の避難訓練、そして、経産省テントへの撤去命令(1月24日)も再稼働への巻き返しの一環です。大飯原発3・4号機の「ストレステスト」にはIAEA(国際原子力機関)まで乗り出しての「妥当宣言」、すなわち国際的な真実の隠ぺいが狙われています。
私たちの未来に原発はいらない。選択すべき未来はひとつです。再稼働阻止をかかげて、3・11福島県民集会へ大結集を勝ちとりましょう。

(2)全原発の停止・廃炉か再稼働か。闘いは正念場です。これはいのちを守る闘いであり、一歩も引くことのできない闘いです。そして、私たちの生きる社会のあり方を真正面から問う重大な闘いです。

1月18日に行われた経産省原子力安全・保安院のストレステスト(大飯3・4号機)についての「妥当で安全性が確認出来た」との判断は、いかに結果ありきでアリバイ的な「安全基準」であるかという問題のみならず、会議の司会を務めた岡本孝司委員(東京大学)を含む2名の委員に3000万円以上の寄付金が三菱重工等々の原子力産業から流れている事実、すなわち、〈原子力ムラ〉の腐敗した利権構造が私たちの生活と命を暴力的に圧迫する社会の姿が未だ維持されている事実を改めてつきだしたのです。

(3)みなさん。この一年を思い出してください。3月11日のあの大地震、そして原発が爆発するあの映像を。「ただちに影響はない」と繰り返す政治家と学者の表情を。どれだけの人々が命を奪われ、どれだけの人々が苦難と涙を強制されたのか。自分たちの社会の真の姿を突きつけられ、今度こそこの社会を変えなければならないと心に誓い、多くの人たちが行動に立ち上がりました。

経産省幹部が再稼働について「最後は政治判断」と語っているとおり、私たちの行動によってのみ原発をとめることができます。世界中で私たちと思いを同じくして闘う人たちが、日本の私たちを注目しています。この一年のすべての思いを、再稼働阻止の一点にこめて、声をあげるときです。力の限り叫び、行動するときです。

(4)原発の再稼働を絶対に阻止するために、以下の行動を呼びかけます。

第一に、福島との分断を許さず、原発再稼働をとめるため、国と東電の責任を徹底的に追及してあらゆる場所から闘うことです。とりわけ、経産省テントを守り抜き、霞ヶ関での闘いと原発立地現地での闘いをつなげて闘いましょう。
政府のすべての政策の本質は福島との分断であり責任逃れです。がれき拡散の問題の核心は、「福島での中間貯蔵施設か、地方への拡散か」という分断にあります。すべて国と東電がもって帰れ! 責任をあいまいにするな! 責任をあいまいにした先にあるのは、福島の被曝の現実の隠ぺいであり、福島の思いを踏みにじることであり、原発の再稼働と輸出であり、原発で金儲けする〈原子力ムラ〉のための「復興」です。私たちは責任を徹底的に追及し、原発をなくし、〈原子力ムラ〉を解体し、福島の人たちのための真の復興のために闘います。がれき問題、再稼働に向けた避難訓練、責任転嫁の電気料値上げと増税、再稼働へ向けた議会での議論や「ストレステスト」、賠償問題。あらゆる政策に対して、国・東電の責任を追及し、原発の再稼働阻止へ、福島と心をひとつに闘おう。
第二に、原発再稼働反対の署名運動の強化を訴えます。3・1ビキニデーにちなんで、集めてきた署名の提出を行います(2月28日を予定)。経産省に再稼働反対署名をうずたかく積み上げたたきつけるために、署名の取り組みを強化してください。署名は2月21日までにNAZEN事務局まで集中してください。
第三に、3・11福島県民集会への2万人大結集で決着をつけよう。昨年9・19明治公園の感動を、今度は福島で実現しよう。必ず再稼働を阻止できる。
政府はこの日、被災3県の式典と連動し、天皇・皇后の出席のもとで「追悼式典」を国立劇場で開催、原子力ムラの免罪と再稼働の大宣伝を狙っていますが、こんなもので私たちの思いが弱まることはありません。若者、学生こそが先頭に立ちましょう。
何より、9・19を再び実現するためには、労働組合の力が不可欠です。「取り組み拒否」の連合ふくしまの現実を、現場から覆し、労働組合そのものを現場組合員の手に取り戻す闘いを推し進めて3・11へ。支部・分会での討論と決定を組合旗に込めて、当日結集しましょう。
あらゆる地域・職場・キャンパスから3・11郡山に集まり、3月11日を原発のない社会を勝ちとるその日にしましょう。

〔署名送付先〕
〒167-0032 東京都杉並区天沼2-3-7 さかいビル2A【NAZEN事務局】

すべての原発いますぐなくそう! 全国会議サイトから転載