2013/09/16

郵政非正規ユニオンNEWS30号

全国版30号

 

「ベテラン切り捨て」で職場はより荒廃する!
雇い止め、スキルダウン許すな!

泣き寝入りは厳禁!

 全国の職場で、雇い止めとスキルダウンが相次いでいます。郵政非正規ユニオンは、労働者に対する不利益の一切を絶対に許しません。はらわたの煮えくりかえるような、会社のやり方に、決して泣き寝入りしてはいけません。随時、労働相談を受け付けています。連絡を下さい。

会社の勝手に雇い止めはできない

 長期間働いたベテラン労働者を、雇い止めにすることなど、許されません。昨年8月10日より、改正労働契約法の「雇い止め法理の法定化」が施行されました。有期雇用であっても、更新を繰り返している場合、会社の勝手な都合で雇い止めすることはできない(雇用が継続される)というものです。
 会社は、労働者が法律を知らないだろうとタカをくくって、口からでまかせをいい、「退職願」に署名させようとしてきます。こんなやり方は無効です。もし何か書類を書かされたとしても、心配することはありません。撤回することは可能です。非正規ユニオンに相談してください。

スキルダウン=退職強要を許さない

 5年、10年と働く大ベテランが、時給いくらの雇用を強いられています。時給が数百円単位で下げられるスキル制度で、生活設計すらも立てられません。
 会社はもっともらしい理由を並べて処分やスキルダウンの口実にしてきますが、すべて不当な言いがかりです。だいたい、月の賃金が半年おきに数万円も下げられるような仕組みそのものがデタラメなのです。
 会社は、「事故をなくそう」とも「誤配を減らそう」とも、思ってはいません。営業はもちろん、事故も誤配も、労働者支配のためのネタでしかないのです。ブラック企業の卑怯なやり口はどこも一緒です。どんな理由をつけて賃下げや首切りを迫ってきても、絶対に屈してはなりません。

全国に怒りが渦巻いている!

 こんなデタラメな労働者支配は必ず破綻します。
 先月の大会においてついに、連合JP労組中央に現場からの「不信任」が叩きつけられました。攻防の一切は、職場でのたたかう労働運動の復権にかかっています。
 本気で団結すれば労働者は生きていけます。管理者がいなくても職場は回ります。私たちがいなければ、職場は一日たりとも回りません。労働者はひとつになってたたかいましょう。
 国鉄闘争のように、郵便局から「絶対反対」のたたかいをまきおこしましょう。
 会社や管理者のやり方に、誰もが怒りをもっています。怒りをひとつにして、職場の総反撃を叩きつけましょう。
 安倍政権は、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「新たな成長戦略」を3本の矢とするアベノミクスを打ち出しました。最大の柱は、国鉄分割・民営化を数十倍するような全面的な民営化攻撃です。それと一体で限定性社員制度の導入、派遣労働の全面的な規制緩和がねらわれています。しかし、すべては破綻しています。
 安倍首相は、成長戦略のキーワードとして「民間活力の爆発」「世界で勝って、家計も潤う」と発言しています。
 しかし、労働者派遣法が86年に施行され、87年に分割・民営化が実施されてからの20数年で何が起きたでしょうか。
 「民営化して競争すれば豊かになる」「規制を緩和して企業が儲かれば、労働者の生活も良くなる」といったことのすべてがウソでした。膨大な非正規職が生み出され、労働者は自分自身が生きていくことさえ困難な状況に突き落とされました。医療、教育、年金、社会保障といった社会的な基盤もすべて破壊されてきました。
 ここから社会すべてを飲み込むような民営化を行えばどうなるのか。労働者の生活と権利は完全に限度と限界を超えて破壊され、社会すべてが崩壊に叩きこまれます。これが成長戦略の正体です。

攻撃の焦点は公務員に

 「大胆な金融政策」は、国内で流通するお金の量を2倍にして年間2%のインフレを実現するとしています。市場に流通する国債の7割を日銀が買い取っています。
 「機動的な財政政策」は大規模な公共投資のことで、自民党は「10年間で200兆円の公共事業を行う」と計画しています。それと同時に、15年度までに基礎的財政収支(プライマリーバランス。国債をのぞき、歳入から歳出を引いたモノ。09年以降は40兆円を超える赤字)をゼロにするというのです。
 こんな政策がはじめから成立しようがないことは誰の目にも明らかです。1千兆円を超える国家財政赤字を抱えてこんな政策を行えば、あっという間にギリシャ型の財政破綻に陥ります。
 結局、起きることは公務員への賃下げ・首切りを切っ先とした全社会的な雇用破壊と全面的な民営化攻撃です。すでに、安倍政権の号令一つで全公務員への一律賃下げを行う、前代未聞の賃金破壊が行われています。大阪の橋本市長や東京の猪瀬知事など、自治体業務の丸ごと民営化も進められています。

出発点は分割・民営化

 丸ごと民営化の手法は「国鉄方式」です。その国鉄分割・民営化が、ウソとペテンで塗り固められた国家的不当労働行為であり、違法・無効なものだとなればこんなやり方は成り立たなくなります。
 安倍政権や橋本市長が進めることをひっくり返すことができます。そして、国鉄分割・民営化から20数年の会田、労働者を襲った現実のすべてが問い直されざるを得ません。
 「今こそ国鉄闘争の火をもっと大きく」。分割・民営化に屈せずに闘い抜き、民営化・新自由主義を追いつめてきた国鉄1047名解雇撤回の闘いが、力を発揮するときです。

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