2011/04/23

労働相談を行っています

~どんなことでも相談してください~

大震災以後東北の被災地のみならず、全国でリストラ・首切りの嵐が吹き荒れています。福島原発事故の放射能の影響で出荷停止翌日の朝、福島のキャベツ栽培農家の64歳の男性が自殺するという痛ましい事件が起きました。労働者にとっては被災して家を流され、家族を失い、その上これからどのようにして生活していけばよいのか目処が立ちません。避難所から出勤している労働者もいます。今こそ労働組合がこれまでの常識を超えるような抜本的「特例措置」を出させるなどの闘いが求められています。

職場をよこせ、休業補償をしろ!

資本の側は資本を守るために首切り・リストラ・賃金未払いの攻撃をかけて来ています。「政治休戦」「挙国一致」はブルジョアジーの側の攻撃であり、連合の方針です。「政治休戦」の次は「救国の資本主義復興運動」に動員されることになるのです。労働組合が「政治休戦」などと闘いを放棄してはなりません。生きるために労働者が団結して資本や行政に生きさせろ、職場をよこせ、休業補償をしろとあらゆる手段を駆使して闘うことが必要です。
東電の計画停電など震災を理由にした解雇、震災に便乗した解雇は続々と開始されています。震災による解雇は非正規雇用労働者からはじまっており、派遣社員やパート労働者が解雇されたり、休業補償を受けられなかったりするケースが全国で相次いでいます。震災直後から自宅待機を命じられ、生活に行き詰まる人が続出しています。今労働組合が立ち上がり、首切り・リストラを許さず資本の攻勢と闘わなければなりません。

非正規職撤廃! 派遣法撤廃!

東京新聞によれば(3月28日付)福島県の内陸部にある電気部品メーカー派遣社員100人が震災の翌日から自宅待機を命ぜられ、1週間後会社から契約の打ち切りを告げられ、休業補償の提示無く、翌4月1日を持って解雇されました。
東京の新宿の通信関連会社で働く営業職の男性も震災翌日から仕事がありません。東日本地域でインターネットの光回線の導入を電話で勧誘してきたが、回線の敷設を請け負う提携会社が震災後に工事を中止したため、男性ら100人の「クルー社員」は自宅待機を命ぜられ事実上の整理解雇です。「内定取り消しも拡大」しており、地震直後の8日間だけで内定取り消しを検討する企業の相談が93件あり、関東でも32件が報告されました。東北3県では労働局にすでに8000件を超える労働相談がありました。もっとも多いのが岩手の3750件で、内40件が内定取り消し、29件が入社延期です(東京新聞3月30日付夕刊)。政府と東電は原発政策の破たんを全て労働者の犠牲に転嫁して乗り切ろうとしているのです。
仕事をよこせ、首切り・賃下げを許すな! 非正規職撤廃・派遣法を直ちに撤廃せよ! 青年労働者はユニオンに加盟し、合同・一般労組全国協議会と共に闘おう!

労働相談連絡先西部ユニオン/合同・一般労組全国協議会
(杉並区天沼3-6-1 深沢ビル402)
〈℡/FAX〉03-3329-8813 〈E-mail〉go_1_zenkokukyo@yahoo.co.jp.

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

福島診療所建設委員会

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、
全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

 子どもたちを放射能から守るたたかいに心を寄せるみなさんに、福島の地に命の拠り所となる診療所を建設する運動へのご支援、ご協力を心から訴えます。
 福島第1原発事故は、広島型原爆168発分もの1万5000テラベクレルのセシウム137がまき散らされるなど、チェルノブイリ原発事故をはるかに越える深刻な事態となっています。
 警戒区域、計画的避難区域などから避難している12万人、自主避難の6万人が家や生活の糧を奪われ、県内の36万人の子どもたちが生活し、遊び、学んでいる地域の75%が、放射線管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト)を越える放射能汚染地域となっています。すでに原発周辺から避難した子どもたちの尿からセシウム134、137が検出されるなど、子どもたちの放射線被ばく、とりわけ内部被ばくは重大な問題です。一刻も早く、すべての子どもたちを放射能汚染地域から避難させる必要があります。
 しかし、政府が避難の権利とその補償を拒む中で、子どもたちの被ばくを心配しながらも、経済上のことなどで福島での生活を続けざるをえないのも労働者の現実です。山下俊一福島医大副学長などの「年間100㍉シーベルトまでは安全」、「内部被ばくは心配ない」などという言葉を、だれも信じてはいません。
 だからこそ福島の母親たちは、文科省に押しかけ、経産省前に座り込み、子どもたちの命と未来を守るためにたたかっています。それは9月19日の明治公園の6万人の反原発の行動となり、全国、全世界へと広がっています。すべての原発をただちに止め、福島の子どもたちの命を守る行動をともに起こしていきましょう。

 今、福島で切実に求められているのは、心と健康の拠り所となる診療所建設です。
 福島の子どもたちは放射能汚染による被ばくに日々さらされ、心身ともに息苦しい状況を半年以上も強いられています。お母さんたちの心配も、除染で取り除かれるわけではありませんし、子どもたちをモルモットのように扱う医療機関などとても信頼することはできません。今このときに、「ひょっとしたら放射能の影響では?」と不安になったとき、すぐに相談できる診療所が身近にあればどれほど心強いことでしょう。
 チェルノブイリの子どもたちには、甲状腺肥大とホルモン異常、貧血、頭痛、心肺機能の低下、免疫低下、加齢化の加速的進行、そしてガンの発症など、放射能被ばくによる様々な疾病が報告されています。

 これまでの近代医学の概念を越えた幅広い総合的な取り組みが必要となります。
 予防医学の原則に立ち、人間本来の自然治癒力を促す代替医療をも視野に入れた総合医療と、防護を念頭においた食卓、暮らしの見直しなど、いわば「生活革命」をも提案できる開かれた場が不可欠でしょう。
 診療所建設は決して簡単なことではありませんが、全国のみなさんの力をひとつにできれば絶対に実現できます。

 実際に、広島、長崎の被爆者は、医療も生活も切り捨てられるなかで「人間をかえせ」の声をあげ、たたかうことで自らの命を守り、医療を取り戻してきました。
 広島市の高陽第一診療所がその一つです。1970年、広島で二十歳前後の青年が相次いで白血病を発症しました。彼らは被爆者の父母をもつ被爆二世でした。強い衝撃を受けた被爆二世の青年たちは、自らの力で拠り所となる医療施設をつくろう、と運動を開始し、1972年にプレハブ建ての高陽第一診療所が建設されます。
 この運動をともに支えた被団協の故小西ノブ子さんは、高陽第一診療所を「被爆者の心の窓」と語られています。同じく協力された大江健三郎さんは、「そこには、あきらかな、実践的なるものと、教育的なるものとの、『生命、生き抜くこと』をめざしての融合がみられた。」と、当時の新聞に著しています。それから40年、高陽第一診療所は多くの人々の生き抜くことの拠り所となってきました。
 まさに生き抜くために、このような診療所が今の福島には必要です。全国の医師、医療関係者をはじめ、全国の力を合わせて必ず実現しましょう。
 未来をつくる子どもたちが、被ばくを心配して生きなければならないことなど、絶対にあってはなりません。安心して集い、何でも相談できる診療所をつくることは、みんなの団結で命を守り、医療を取り戻すたたかいであり、すべての原発をただちに停止、廃炉にし、原発も核もない社会をつくる運動そのものです。

 福島の子どもたちの命と心の拠り所となる診療所建設のために、基金運動へのご協力はじめ、多大なご支援などをいただきますよう重ねて心から訴えます。

2011年12月1日

わたしたちが呼びかけます
●福島から
 清野 和彦(元福島県教職員組合委員長)
 佐藤 幸子(NPO法人理事長)
 椎名千恵子(未来を孕む女たちのとつきとおかのテント村行動)
 橋本 光一(国労郡山工場支部書記長)
 市川 潤子(ふくしま合同労組委員長)
 鈴木光一郎(酪農家、ネットワーク「ゆい」福島)
 佐々木信夫(桜の聖母短期大学名誉教授)
 渡辺  馨(福島県労働組合交流センター代表)
●全国の医師から
 吉田 良順(広島高陽第一診療所所長)
 杉井 吉彦(本町クリニック院長)
 松江 寛人(がん総合相談センター所長)
 吉本 哲郎(熊手町クリニック院長)
 末光 道正(八尾北医療センター院長、八尾市議会議員)
 布施 幸彦(館林厚生病院医師)

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