2011年6月10日
労働者が労働組合を作るのは、われわれはモノではなく人間であるからだ。人間として、労働者として会社からの不当な雇い止めや抑圧や差別と闘うために、「郵政非正規ユニオン」を結成しました。
東京多摩支店長は、5月末にゆうパック課の社員に対し、昨年7月に採用した契約社員の多数を「契約解除」し6月一杯で雇い止めすることを、社会的常識としての「本人の意思確認」もせずに一方的に通告してきました。
今回の雇い止め通告をうけている契約社員は、昨年7月のゆうパックと日通との統合の失敗と、1000億円の赤字のなかで採用された社員です。さんざん働かせておいて、今度は会社が赤字だから雇い止めにする、「お前はもう用済み」とばかりに使い捨てにしようというものです。また今首を切れば涙金の夏のボーナスを出さなくてすむという計算までして雇用の打ち切りを通告してきました。
会社は私たちを解雇した上で、繁忙期のみに3週間のアルバイトを採用することを決め、現在募集をはじめています。倒産でもなく、事業所の閉鎖でもないのに、アルバイトに置き換え、私たちを雇い止めにすることは解雇権の乱用であり、違法であり絶対に認めることは出来ません。
私たちは、この一年間会社のために、3ヶ月間の期間雇用という条件の中で、一人ひとりが契約を更新するために正社員以上に働いてきました。自分の生活のためだけではなく、病気治療中の両親や家族を支えるためにも、会社をやめることは出来ません。家族も含めて生活の糧を失うことになります。
今社会全体は、世界大恐慌と大失業、3月11日の東日本大震災、福島第一原発事故の中で新たな仕事を探すこともきわめて困難な状況です。
会社はこうした社会状況をわかりながらも、あえて言えばこうした社会的混乱に付け入って私たちの契約を打ち切ったものと思います。雇い止めされた社員がその後どうなろうとかまわないという本当に卑劣な仕打ちです。会社は民営化されたとはいえ郵便事業は社会的事業です。週5日の深夜勤で体がボロボロになっても一生懸命働いている社員を追い出すような会社が、健全な経営や社会的事業として国民からの信頼を得ることは出来ません。郵便事業の健全な経営の建て直しは、郵便事業の民営化の中で失われた国民のみなさんとの信頼関係の回復です。どんなに営業努力を叫び社員の尻を叩いても経営が改善するわけはありません。もう一方ではJP労組中央本部と会社の癒着を断ち切ることです。「労使は運命共同体」と主張し、赤字の責任は現場にあるとして、それに逆らうものは徹底的に排除し、職場を牢獄のような環境に追い込んでいるのです。
正規・非正規を問わず社員が安心して、希望を持って働くことの出来る職場環境を保証することが、郵便事業会社が国民に信頼され経営危機を克服していく道です。私たちのがまんももう限界です。このままでは会社も私たち自身も潰れてしまいます。すべての社員の皆さんに「郵政非正規ユニオン」に結集するよう呼びかけます。そして一緒に闘い会社の姿勢をただし、この会社を担い、動かしているのは俺達だ!と、労働者の誇りを取り戻しましょう。「郵政非正規ユニオン」は、全国・全世界で闘う労働者と団結し闘います。 労働者の未来の光は団結・労働組合です!雇い止め撤回まで闘うことを宣言します。