「介護職員処遇改善加算」は公費(税金)だ
会社の恩恵かの様に言うことは許されない
5・21団体交渉報告
5月21日、会社側と再度団体交渉を行いました。会社側出席者は、菊地勝巳施設総務課長、牧、庄司施設総務課員、代理人の丸山弁護士の4 名でした。
「新賃金制度」であるかの様に騙してきた!
今回、会社は「新賃金制度」と称して以下の事を口頭で告げてきました。
①今年7月分給与から「介護職員処遇改善加算」を実施する。名称未定だが「~手当」という形で支給。
②個々の支給金額は一律ではなく、考課を実施。内容は、「施設評価」三段階A、B、Cランク。「個人評価」4 段階A、B、C、D四段階。これに基づき支給金額は会社決裁。
③考課は年二回実施予定。支給額は変動する。
※エリア長会議、エリア施設長会議で、経営者自らが既に伝えている内容だという。
これは「新賃金制度」ではありません。介護職員処遇改善加算は、介護職員処遇改善交付金(以下、交付金と略)の廃止に伴い国が導入してきたものです。会社が出す金ではありません。国の財政措置であり、私たちの税金です。これは会社が好き勝手「決裁」できる金ではありません。あたかも会社による「賃金制度」であるかのように騙してきました。
暴言を繰り返した菊地施設総務課長
そもそも前々回の団交の席上、菊地課長は、5 月から「新賃金制度」を「実施できます」と言明していました。この言明と違う事態について一言もありませんでした。組合で追及したところ、「馬鹿じゃないですか」「君黙りたまえ」と暴言を繰り返しました。途中で「言い過ぎた発言があったことは、大変申し訳ありませんでした」とは言ってきました。
勤務手当について。今回の団交直前に、会社側から組合に対して2008 年5 月に社長名で出された文書が届きました。いかようにもとれます。
会社の賃金形態が勤務手当のように不透明な点が多く、可能な限り明らかにしてきました。その上で今回、組合からベースアップ(基本給の昇給)要求を再度出すことを会社側に告げました。
介護職員処遇改善加算は100%介護労働者に支給されるべきもの
改めて、介護職員処遇改善加算は、100%労働者に支給されるべきものです。これまでの交付金は、手続きから支給まで全て経営側が行っており、きちんと労働者に支払われていたか不明でした。(ただし、一昨年の当組合の追及によって、ベストライフが国から受けた交付金の一部を会社に支払い義務のある法定福利費に使われていたことが明らかになりました。詳細同紙7 号)
しかし、少なくともケアマネ、事業所、利用者、プランを確認する必要のある労働者は、一人一人の利用者がどれだけ介護職員に支給される処遇改善加算がついているかを知ることができます。これがきちんと介護労働者に支給されていなければ、事業所、会社が横領行為をはたらいていることになります。横領を許してはなりません。各々の利用者の加算を計算すれば、本来労働者に入るべきものがどれだけ事業所に入っているかがわかります。100%労働者に入らないということがあれば、事業所、会社が横領していることになります。また、制度の趣旨からいっても、会社の恣意的査定は認められません。
今年度の介護報酬改訂への審議でも、「労使間の交渉が処遇改善の基本」という見解が出されています。つまり、「話し合うようにしなさい」というのです。組合では今後も会社を追及します。労働組合のもと力をあわせましょう。
労働組合に結集して団結しよう
長井社長による「序列形成」のもと、現場では「検証」などと称する労務支配が一層強められる事態。大きな声で「はいと返事しろ」など、激しくなっているのではないでしょうか。上記菊地施設務課長のような暴言もこの会社のなかで出回っていると見ざるをえません。このようななかで私達労働者は安心して働けるでしょうか。このようなあり方を力をあわせて変えていきましょう。今回も会社は考課という形で労働者どうし競争させ、ばらばらにしようとしているのではないでしょうか。
私達労働者が安心して働ける場をつくるには、まず団結することからはじめましょう。憲法28 条では、「労働者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動する権利は、これを保障する」とあります。労働者が労働条件を変えるために労働組合をつくり、たたかうことは法律でも保障されています。ぜひ労働組合のもと力をあわせましょう。
新自由主義への新しい対抗軸となる
新しいい労働運動をつくろう
6・10全国集会
6 月10 日(日)午後1 時(12 時半開場)
文京シビックホール(東京都文京区春日1-16-21)
主催 国鉄分割・民営化に反対し、1047 名解雇撤回闘争を支援する全国運動(国鉄闘争全国運動)