2012/06/06

団結便り第13号をアップしました

13号

 

「介護職員処遇改善加算」は公費(税金)だ
会社の恩恵かの様に言うことは許されない

5・21団体交渉報告

5月21日、会社側と再度団体交渉を行いました。会社側出席者は、菊地勝巳施設総務課長、牧、庄司施設総務課員、代理人の丸山弁護士の4 名でした。

「新賃金制度」であるかの様に騙してきた!

今回、会社は「新賃金制度」と称して以下の事を口頭で告げてきました。

①今年7月分給与から「介護職員処遇改善加算」を実施する。名称未定だが「~手当」という形で支給。
②個々の支給金額は一律ではなく、考課を実施。内容は、「施設評価」三段階A、B、Cランク。「個人評価」4 段階A、B、C、D四段階。これに基づき支給金額は会社決裁。
③考課は年二回実施予定。支給額は変動する。
※エリア長会議、エリア施設長会議で、経営者自らが既に伝えている内容だという。

これは「新賃金制度」ではありません。介護職員処遇改善加算は、介護職員処遇改善交付金(以下、交付金と略)の廃止に伴い国が導入してきたものです。会社が出す金ではありません。国の財政措置であり、私たちの税金です。これは会社が好き勝手「決裁」できる金ではありません。あたかも会社による「賃金制度」であるかのように騙してきました。

暴言を繰り返した菊地施設総務課長

そもそも前々回の団交の席上、菊地課長は、5 月から「新賃金制度」を「実施できます」と言明していました。この言明と違う事態について一言もありませんでした。組合で追及したところ、「馬鹿じゃないですか」「君黙りたまえ」と暴言を繰り返しました。途中で「言い過ぎた発言があったことは、大変申し訳ありませんでした」とは言ってきました。

勤務手当について。今回の団交直前に、会社側から組合に対して2008 年5 月に社長名で出された文書が届きました。いかようにもとれます。

会社の賃金形態が勤務手当のように不透明な点が多く、可能な限り明らかにしてきました。その上で今回、組合からベースアップ(基本給の昇給)要求を再度出すことを会社側に告げました。

介護職員処遇改善加算は100%介護労働者に支給されるべきもの

改めて、介護職員処遇改善加算は、100%労働者に支給されるべきものです。これまでの交付金は、手続きから支給まで全て経営側が行っており、きちんと労働者に支払われていたか不明でした。(ただし、一昨年の当組合の追及によって、ベストライフが国から受けた交付金の一部を会社に支払い義務のある法定福利費に使われていたことが明らかになりました。詳細同紙7 号)
しかし、少なくともケアマネ、事業所、利用者、プランを確認する必要のある労働者は、一人一人の利用者がどれだけ介護職員に支給される処遇改善加算がついているかを知ることができます。これがきちんと介護労働者に支給されていなければ、事業所、会社が横領行為をはたらいていることになります。横領を許してはなりません。各々の利用者の加算を計算すれば、本来労働者に入るべきものがどれだけ事業所に入っているかがわかります。100%労働者に入らないということがあれば、事業所、会社が横領していることになります。また、制度の趣旨からいっても、会社の恣意的査定は認められません。
今年度の介護報酬改訂への審議でも、「労使間の交渉が処遇改善の基本」という見解が出されています。つまり、「話し合うようにしなさい」というのです。組合では今後も会社を追及します。労働組合のもと力をあわせましょう。

労働組合に結集して団結しよう

長井社長による「序列形成」のもと、現場では「検証」などと称する労務支配が一層強められる事態。大きな声で「はいと返事しろ」など、激しくなっているのではないでしょうか。上記菊地施設務課長のような暴言もこの会社のなかで出回っていると見ざるをえません。このようななかで私達労働者は安心して働けるでしょうか。このようなあり方を力をあわせて変えていきましょう。今回も会社は考課という形で労働者どうし競争させ、ばらばらにしようとしているのではないでしょうか。
私達労働者が安心して働ける場をつくるには、まず団結することからはじめましょう。憲法28 条では、「労働者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動する権利は、これを保障する」とあります。労働者が労働条件を変えるために労働組合をつくり、たたかうことは法律でも保障されています。ぜひ労働組合のもと力をあわせましょう。


新自由主義への新しい対抗軸となる
新しいい労働運動をつくろう
6・10全国集会

6 月10 日(日)午後1 時(12 時半開場)
文京シビックホール(東京都文京区春日1-16-21)
主催 国鉄分割・民営化に反対し、1047 名解雇撤回闘争を支援する全国運動(国鉄闘争全国運動)

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

福島診療所建設委員会

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、
全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

 子どもたちを放射能から守るたたかいに心を寄せるみなさんに、福島の地に命の拠り所となる診療所を建設する運動へのご支援、ご協力を心から訴えます。
 福島第1原発事故は、広島型原爆168発分もの1万5000テラベクレルのセシウム137がまき散らされるなど、チェルノブイリ原発事故をはるかに越える深刻な事態となっています。
 警戒区域、計画的避難区域などから避難している12万人、自主避難の6万人が家や生活の糧を奪われ、県内の36万人の子どもたちが生活し、遊び、学んでいる地域の75%が、放射線管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト)を越える放射能汚染地域となっています。すでに原発周辺から避難した子どもたちの尿からセシウム134、137が検出されるなど、子どもたちの放射線被ばく、とりわけ内部被ばくは重大な問題です。一刻も早く、すべての子どもたちを放射能汚染地域から避難させる必要があります。
 しかし、政府が避難の権利とその補償を拒む中で、子どもたちの被ばくを心配しながらも、経済上のことなどで福島での生活を続けざるをえないのも労働者の現実です。山下俊一福島医大副学長などの「年間100㍉シーベルトまでは安全」、「内部被ばくは心配ない」などという言葉を、だれも信じてはいません。
 だからこそ福島の母親たちは、文科省に押しかけ、経産省前に座り込み、子どもたちの命と未来を守るためにたたかっています。それは9月19日の明治公園の6万人の反原発の行動となり、全国、全世界へと広がっています。すべての原発をただちに止め、福島の子どもたちの命を守る行動をともに起こしていきましょう。

 今、福島で切実に求められているのは、心と健康の拠り所となる診療所建設です。
 福島の子どもたちは放射能汚染による被ばくに日々さらされ、心身ともに息苦しい状況を半年以上も強いられています。お母さんたちの心配も、除染で取り除かれるわけではありませんし、子どもたちをモルモットのように扱う医療機関などとても信頼することはできません。今このときに、「ひょっとしたら放射能の影響では?」と不安になったとき、すぐに相談できる診療所が身近にあればどれほど心強いことでしょう。
 チェルノブイリの子どもたちには、甲状腺肥大とホルモン異常、貧血、頭痛、心肺機能の低下、免疫低下、加齢化の加速的進行、そしてガンの発症など、放射能被ばくによる様々な疾病が報告されています。

 これまでの近代医学の概念を越えた幅広い総合的な取り組みが必要となります。
 予防医学の原則に立ち、人間本来の自然治癒力を促す代替医療をも視野に入れた総合医療と、防護を念頭においた食卓、暮らしの見直しなど、いわば「生活革命」をも提案できる開かれた場が不可欠でしょう。
 診療所建設は決して簡単なことではありませんが、全国のみなさんの力をひとつにできれば絶対に実現できます。

 実際に、広島、長崎の被爆者は、医療も生活も切り捨てられるなかで「人間をかえせ」の声をあげ、たたかうことで自らの命を守り、医療を取り戻してきました。
 広島市の高陽第一診療所がその一つです。1970年、広島で二十歳前後の青年が相次いで白血病を発症しました。彼らは被爆者の父母をもつ被爆二世でした。強い衝撃を受けた被爆二世の青年たちは、自らの力で拠り所となる医療施設をつくろう、と運動を開始し、1972年にプレハブ建ての高陽第一診療所が建設されます。
 この運動をともに支えた被団協の故小西ノブ子さんは、高陽第一診療所を「被爆者の心の窓」と語られています。同じく協力された大江健三郎さんは、「そこには、あきらかな、実践的なるものと、教育的なるものとの、『生命、生き抜くこと』をめざしての融合がみられた。」と、当時の新聞に著しています。それから40年、高陽第一診療所は多くの人々の生き抜くことの拠り所となってきました。
 まさに生き抜くために、このような診療所が今の福島には必要です。全国の医師、医療関係者をはじめ、全国の力を合わせて必ず実現しましょう。
 未来をつくる子どもたちが、被ばくを心配して生きなければならないことなど、絶対にあってはなりません。安心して集い、何でも相談できる診療所をつくることは、みんなの団結で命を守り、医療を取り戻すたたかいであり、すべての原発をただちに停止、廃炉にし、原発も核もない社会をつくる運動そのものです。

 福島の子どもたちの命と心の拠り所となる診療所建設のために、基金運動へのご協力はじめ、多大なご支援などをいただきますよう重ねて心から訴えます。

2011年12月1日

わたしたちが呼びかけます
●福島から
 清野 和彦(元福島県教職員組合委員長)
 佐藤 幸子(NPO法人理事長)
 椎名千恵子(未来を孕む女たちのとつきとおかのテント村行動)
 橋本 光一(国労郡山工場支部書記長)
 市川 潤子(ふくしま合同労組委員長)
 鈴木光一郎(酪農家、ネットワーク「ゆい」福島)
 佐々木信夫(桜の聖母短期大学名誉教授)
 渡辺  馨(福島県労働組合交流センター代表)
●全国の医師から
 吉田 良順(広島高陽第一診療所所長)
 杉井 吉彦(本町クリニック院長)
 松江 寛人(がん総合相談センター所長)
 吉本 哲郎(熊手町クリニック院長)
 末光 道正(八尾北医療センター院長、八尾市議会議員)
 布施 幸彦(館林厚生病院医師)

URL: http://www.clinic-fukushima.jp/

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