2012/09/09

三里塚空港反対10・7全国総決起集会の招請状

121007shouseijou

 

招 請 状

全国の労働者、農民、闘う仲間のみなさん。時代は変革へと大きく動き出しました。「原発ゼロへ、今すぐに」の巨万の直接行動が堰(せき)を切り、消費大増税とTPP(環太平洋経済連携協定)、オスプレイに対する人々の怒りが、野田政権を倒壊寸前にまで追い込みました。民衆の行動にこそ時代を動かす力がある! この巨大なうねりとひとつになって、反対同盟は10月7日に「国策」=空港建設と対決し身体を張って農地を守る全国総決起集会を開催します。多くの皆さんの結集を強く呼びかけます。
3・11大震災と原発事故による被曝の脅威は、この社会に対して根本的な問題を突き出しました。競争原理のもとで利益だけを追求し、「国策」の名の下に人の命と尊厳までも踏みにじるこの社会のあり方を転換することが問われています。
野田内閣はこれに応えるどころか、政治主導の事故収束宣言やストレステストから原子力規制委人事に至るまやかしの政治で原発の再稼働を強行し、その存続に血道をあげています。民衆を裏切りあざむく政治の裏で、軍事利用を可能にする原子力基本法の改訂までも強行しました。
さらに、生活苦を追い打ちする消費大増税。生計がたたず次代に引き継ぐこともできない農業、非正規化・低賃金の労働政策、16分間に一人という自殺社会! TPPはまったく異常なこの現実をさらなる競争原理に叩き込み貧困と格差を促進する最悪の選択です。日米同盟の強化に向かう露骨な動きが、「尖閣」「竹島」北方領土の軍事的緊張と排外主義を激化させています。
反原発・脱原発の一点で行動する巨万の決起と官邸前抗議の底流には、変革を求める民衆の怒りが渦巻いています。
歴史が動くこのときに、三里塚は市東孝雄さんの農地をめぐる決戦を迎えました。
みなさん! 成田空港は実力抵抗の闘いによって、アジアハブ(基幹空港)から陥落し、羽田国際化へと政策転換を余儀なくされた未完の欠陥空港です。市東さんの農地強奪の動きは、このぶざまな現実に追いつめられたあげくの暴挙です。それゆえ攻撃は凶悪であり、現闘本部北側の農地だけにとどまらず自宅前の出荷場や農機具置き場など営農手段のすべてを奪う収用攻撃そのものです。市東さんの闘いは農業壊滅と闘う日本の農家の縮図です。この秋から来春、三里塚は拙速審理─不当判決と第3誘導路供用開始(3・31)に対決して闘う文字通りの決戦に入ります。
三里塚闘争は、「労農連帯」の旗の下、北富士─砂川の闘いを引き継ぎ「国策」=空港建設と46年間闘い続けてきました。反戦・反核・反基地闘争の砦です。脈々と受け継がれる民衆闘争の歴史、絶対反対の実力闘争、三里塚が堅持してきた真価が、巨大な変革へのうねりのただ中で、未来に向かって解き放たれるときがきました。10・7三里塚全国集会は、新たな歴史の扉をひらく決戦突入集会です。
反対同盟とともに車の両輪として闘い続ける動労千葉、動労水戸の組合員が10・1外注化阻止の決戦に入りました。労働組合の真価をかけた国鉄1047名解雇撤回、非正規職撤廃に向かうストライキに連帯して闘おう。
いまこそ大胆に、違いをこえて連帯し、巨万の力を生み出そう! 反対同盟はなによりも被災地・福島の闘いと連帯します。反原発・反TPPの全国農民会議に闘う農民を糾合しよう。オスプレイの普天間配備を許すな! 沖縄を始めとする反戦・反基地闘争、関西を始めとする住民運動、市民運動と連帯しさらにすそ野を広げよう。あらゆる差別・抑圧を粉砕し、排外主義を打ち破り、韓国やアメリカ、全世界の労働者・農民と連帯して闘おう。10・7全国集会総結集へ、青年・学生の力強い決起を訴えます。

2012年9月2日

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

福島診療所建設委員会

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、
全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

 子どもたちを放射能から守るたたかいに心を寄せるみなさんに、福島の地に命の拠り所となる診療所を建設する運動へのご支援、ご協力を心から訴えます。
 福島第1原発事故は、広島型原爆168発分もの1万5000テラベクレルのセシウム137がまき散らされるなど、チェルノブイリ原発事故をはるかに越える深刻な事態となっています。
 警戒区域、計画的避難区域などから避難している12万人、自主避難の6万人が家や生活の糧を奪われ、県内の36万人の子どもたちが生活し、遊び、学んでいる地域の75%が、放射線管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト)を越える放射能汚染地域となっています。すでに原発周辺から避難した子どもたちの尿からセシウム134、137が検出されるなど、子どもたちの放射線被ばく、とりわけ内部被ばくは重大な問題です。一刻も早く、すべての子どもたちを放射能汚染地域から避難させる必要があります。
 しかし、政府が避難の権利とその補償を拒む中で、子どもたちの被ばくを心配しながらも、経済上のことなどで福島での生活を続けざるをえないのも労働者の現実です。山下俊一福島医大副学長などの「年間100㍉シーベルトまでは安全」、「内部被ばくは心配ない」などという言葉を、だれも信じてはいません。
 だからこそ福島の母親たちは、文科省に押しかけ、経産省前に座り込み、子どもたちの命と未来を守るためにたたかっています。それは9月19日の明治公園の6万人の反原発の行動となり、全国、全世界へと広がっています。すべての原発をただちに止め、福島の子どもたちの命を守る行動をともに起こしていきましょう。

 今、福島で切実に求められているのは、心と健康の拠り所となる診療所建設です。
 福島の子どもたちは放射能汚染による被ばくに日々さらされ、心身ともに息苦しい状況を半年以上も強いられています。お母さんたちの心配も、除染で取り除かれるわけではありませんし、子どもたちをモルモットのように扱う医療機関などとても信頼することはできません。今このときに、「ひょっとしたら放射能の影響では?」と不安になったとき、すぐに相談できる診療所が身近にあればどれほど心強いことでしょう。
 チェルノブイリの子どもたちには、甲状腺肥大とホルモン異常、貧血、頭痛、心肺機能の低下、免疫低下、加齢化の加速的進行、そしてガンの発症など、放射能被ばくによる様々な疾病が報告されています。

 これまでの近代医学の概念を越えた幅広い総合的な取り組みが必要となります。
 予防医学の原則に立ち、人間本来の自然治癒力を促す代替医療をも視野に入れた総合医療と、防護を念頭においた食卓、暮らしの見直しなど、いわば「生活革命」をも提案できる開かれた場が不可欠でしょう。
 診療所建設は決して簡単なことではありませんが、全国のみなさんの力をひとつにできれば絶対に実現できます。

 実際に、広島、長崎の被爆者は、医療も生活も切り捨てられるなかで「人間をかえせ」の声をあげ、たたかうことで自らの命を守り、医療を取り戻してきました。
 広島市の高陽第一診療所がその一つです。1970年、広島で二十歳前後の青年が相次いで白血病を発症しました。彼らは被爆者の父母をもつ被爆二世でした。強い衝撃を受けた被爆二世の青年たちは、自らの力で拠り所となる医療施設をつくろう、と運動を開始し、1972年にプレハブ建ての高陽第一診療所が建設されます。
 この運動をともに支えた被団協の故小西ノブ子さんは、高陽第一診療所を「被爆者の心の窓」と語られています。同じく協力された大江健三郎さんは、「そこには、あきらかな、実践的なるものと、教育的なるものとの、『生命、生き抜くこと』をめざしての融合がみられた。」と、当時の新聞に著しています。それから40年、高陽第一診療所は多くの人々の生き抜くことの拠り所となってきました。
 まさに生き抜くために、このような診療所が今の福島には必要です。全国の医師、医療関係者をはじめ、全国の力を合わせて必ず実現しましょう。
 未来をつくる子どもたちが、被ばくを心配して生きなければならないことなど、絶対にあってはなりません。安心して集い、何でも相談できる診療所をつくることは、みんなの団結で命を守り、医療を取り戻すたたかいであり、すべての原発をただちに停止、廃炉にし、原発も核もない社会をつくる運動そのものです。

 福島の子どもたちの命と心の拠り所となる診療所建設のために、基金運動へのご協力はじめ、多大なご支援などをいただきますよう重ねて心から訴えます。

2011年12月1日

わたしたちが呼びかけます
●福島から
 清野 和彦(元福島県教職員組合委員長)
 佐藤 幸子(NPO法人理事長)
 椎名千恵子(未来を孕む女たちのとつきとおかのテント村行動)
 橋本 光一(国労郡山工場支部書記長)
 市川 潤子(ふくしま合同労組委員長)
 鈴木光一郎(酪農家、ネットワーク「ゆい」福島)
 佐々木信夫(桜の聖母短期大学名誉教授)
 渡辺  馨(福島県労働組合交流センター代表)
●全国の医師から
 吉田 良順(広島高陽第一診療所所長)
 杉井 吉彦(本町クリニック院長)
 松江 寛人(がん総合相談センター所長)
 吉本 哲郎(熊手町クリニック院長)
 末光 道正(八尾北医療センター院長、八尾市議会議員)
 布施 幸彦(館林厚生病院医師)

URL: http://www.clinic-fukushima.jp/

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