低賃金・長時間過密労働-これじゃ安全は守れない
西東京バスは黒田運転手を職場に戻せ!
監視カメラ、パワハラ、懲罰-運転手を締め付けるばかりの労務管理。もっと働きやすい職場にしよう
乗客の様子もカメラで録画
西東京バスではすべての車両に車内を録画する監視カメラが設置されています。録画だけではなく乗客の話も録音しています。そもそも防犯のためとはいうものの誰がどこまで乗車したか、何を会話したかまで録画・録音をしています。
録画・録音が嫌だからといってバスに乗らないわけにはいきません。この録画・録音したものを会社は勝手に覗き見できるのです。乗客にしてみればプライバシーの侵害です。おまけにバスに乗らなくともバス停に居るだけで監視されてしまうのです。
録画・録音を調査
バスの遅れを指摘するクレームが乗客からあり、会社は黒田運転手のバス車内の様子を調べてバスを1分から7分故意に遅らせたとしています。中には同僚と話していてうっかりミスもありました。ミスですから責められて仕方がありません。しかし、うっかりミスはみなさんにもあるのではないでしょうか。それもうっかりミスして事故を起こしたのではありませんし会社に金銭の損害を与えたわけでもありません。黒田運転手はそれまで真面目に働いて会社から善行で表彰もされています。それをうっかりミスで会社が懲戒解雇するなどということが理不尽ではないでしょうか。
西東京バスの社長は元労働組合書記長
西東京バスは京王電鉄の子会社です。そして現在の社長は親会社京王電鉄の労働組合の書記長を歴任した人物です。職届を書いたからといって、まだ働き続けたいと言っているのですから働かせてくれてもいいのではないでしょうか。それも社長は労働組合の書記長まで務めたんだから、労働者の立場はわかるはずです。
ヒビの入ったホイールで走行!他人事ではない高速バスの安全
西東京バスの高速バスでホイールにヒビが入ったまま走行している事故が発見されました。今回は走行中の運転手が異音に気づいたために大事には至りませんでした。
このホイールは10年間で二00万キロも走行していました。経費を節約するにも安全に関わることでは削減しては困ります。安全第一で運行をしてもらわなければなりません。
長時間過密労働では安全が守れない!
西東京バスは長時間労働が蔓延しています。西東京バスでは多摩バスという子会社を作りました。これは労働条件を切り下げるためだけのために作られたものです。現在、子会社は西東京バスへ吸収合併されましたが低い労働条件は温存されています。賃金が低い分、残業をして生活できる賃金を補っているのが現状です。
7人が死亡した今年4月29日の関越自動車道事故は、運転手が「疲れて居眠りをしていた」と言っています。8月2日の乗客35名がけがをした東北自動車道事故でも、運転手は「仕事がきつかった」と言っています。西東京バスは2012年8月14日付で労働基準監督署から是正勧告・指導を受けていますが、未だ改善することなく監督署への回答も引き延ばしています。バス運転手の賃金、労働条件は安全とつながるものです。安ければいいというものではありません。
3ヶ月で63件の事故
西東京バスは会社が発表した事故だけでも3ヶ月で63件もの事故が起きています。
バスが崖から落ちそうになったり、高速料金所に突っ込んだり、車が横転したり、ちょっと考えられないような事故の背景には、賃金や労働条件が低いだけでなく、些細なミスに対する会社からのパワハラや差別やいじめなどがあり運転手の士気が低下して事故にもつながっていることがあります。劣悪な労働条件と職場環境を改善し明るい職場にして安全運行に徹する必要があります。
黒田運転手の不当解雇のあらまし
黒田運転手は会社の健康診断の結果で腎結石がわかり、再検査で医師から水を毎日2リットル飲むように言われていました。そのためトイレでの用足しも多くなります。このことは会社に伝えてありました。
バスの折り返しでトイレを済ませて発車しましたが数分発車が遅れてしまいました。この遅れを会社がバス車内映像を使って黒田運転手の乗務の様子を調べてわざと遅らせたのだといって出勤停止処分にし、後日、労働組合から懲戒解雇にするとの会社の意向を伝えられ、懲戒解雇が嫌なら即刻退職届けを提出するよう迫られ退職届を提出させられました。
直後に弁護士に相談をして退職の意思のないことを会社に伝えましたが会社は認めませんでした。2012年に入って結石を除去するために手術を受けました。現在、復職を求めて裁判中です。