2013/02/03

郵政非正規ユニオンNEWS19号

全国ビラ19号

 

 

組合潰しの雇い止めは明らかだ東京
多摩局は直ちに全員を職場に戻せ!

第二回都労委証人尋問
再び傍聴席を埋めつくす結集

全逓部会と齋藤委員長との出会いから組合結成・不当解雇撤回闘争にいたる不当労働行為との闘いを明らかにする

1月24日、郵政非正規ユニオンが、齋藤裕介委員長をはじめとする組合員の不当解雇撤回を求めた、東京都労働委員会の第二回証人審問が開かれました。前回の齋藤委員長、渡貫書記長に続き、この日、郵政非正規ユニオン執行委員の早川繁雄さんと大畠公彦さんが証人として立ち、組合側代理人の森川文人弁護士と酒井健雄弁護士がそれぞれ尋問を行いました。今回も傍聴席は満席。厚い支援共闘の陣形は頼もしく、本当に感謝です。

若い世代とともに闘う労働運動復権

二人の証人は、いずれも物ダメ・ストライキ闘争を闘い抜いた、かつての闘う全逓の活動家です。この全国労組交流センター全逓労働者部会の仲間が、郵政職場に闘う労働運動を再びよみがえらせようと職場ビラ入れ・署名活動を強化し、その中で齋藤裕介さんという若い世代と出会いました。その不当な雇い止め解雇攻撃との闘いの中から、ついには新組合結成にいたる、今日までの闘いの全過程が、生き生きと証言されたのです。
それは同時に、郵政資本・東京多摩支店の数々の不当労働行為との闘いです。具体的に証拠を示し、会社の不当労働行為の全容を暴く証言となりました。
2010年7・1宅配統合の失敗という郵政民営化の大破産、それに対する年末「郵政大リストラ」計画の発覚という事態の中で、早川さん大畠さんら全逓部会は、非正規労働者の組織化の方針を確立して活動を開始しました。門前ビラ入れや署名活動の中で、出退勤の労働者との討論がはじまりました。その人達が皆、後に組合員となった人達です。その一人、齋藤さんが雇い止め通告を受けた時、真先にしらせ、相談したのが全逓部会の早川さん大畠さんでした。こうして闘いが始まったのです。
齋藤さんの決然とした決起に仰天した当局は、この最初の雇い止め攻撃を事実上撤回し、齋藤さんの雇用を継続しました。この時、齋藤さんは「やっぱり労働組合の力が必要だ」と実感し、自ら活動を開始することを決断しました。全逓部会に参加し、労働組合と労働運動について学習会を積み重ねました。そこで「まず自分が職場のリーダーになることだ」と気づき、率先して職場の清掃をよびかけることから始まって、活動を開始したのでした。

組合作り始めるや狙い撃ち雇い止め解雇攻撃

これを見ていた会社側は、齋藤さんとその仲間を職場から排除し、新組合の結成を妨害しようとしたのです。これが2011年6月15人の雇い止め、9月4人の雇い止めです。その結果、齋藤さんと同じ職場・同じ勤務時間帯の非正規労働者が狙い撃ちされ、後に組合員となる人だけが総て雇い止めとなりました。こんな露骨な不当労働行為は前代未聞です。この中で、有光による齋藤さんへの「死ね」「殺すぞ」という暴言・暴力行為があり、大工原による「バイトの分際で労働組合なんかつくりやがって」という暴言・暴力行為があったのです。

不当労働行為のオンパレード

さらに証言で、団体交渉開催日の引き延ばし、深夜勤務の齋藤委員長が出席困難な昼の時間帯での団交ごりおし、一切の資料開示要求を拒否してきたことを明らかにしました。まさに「不誠実団交」、事実上の団交拒否という不当労働行為そのものです。あげくに会社が最初に齋藤さんの雇い止めを画策し、後の6月9月雇い止めを準備して6か月雇用を3か月雇用にこっそり変更していた2~3月過程のことなど、会社側団交員の中川業務企画室長と渋谷郵便課長が「私は4月に赴任してきたので知りません」と開き直るしまつでした。
また当時、郵政本社が「社外秘」文書で、その年の9月に一斉雇い止めをせよと指示していたにもかかわらず、東京多摩支店でのみ6月雇い止めが行われた事実も指摘されました。なぜ東京多摩だけ6月に? 組合つぶしのためです。この時、雇い止め解雇する組合員のかわりに64人ものアルバイトが穴埋め採用されていた事実も指摘されました。本当に不当労働行為のオンパレードではありませんか。

次は大工原が登場! 徹底追及するぞ!

早川さん、大畠さんは、今日にいたる郵政民営化とその破綻の現実を怒りをこめて暴き弾劾しつつ、証言を貫きました。これには、会社側・代理人弁護士も、まともに反対尋問もできません。団交期日の引き延ばしが、なぜ組合に対する攻撃だというのか、というふざけた反対尋問には、雇い止め解雇通告を受けている労働者にとって一日一日がどんなものなのかわかっているのかと、逆に突きつけられ、ぐうの音も出ませんでした。
次回は2月14日(木)13時30分から、大工原と中川室長の証人尋問です。不当労働行為の張本人中の張本人です。みなさん、こいつらの顔を見に来てください。さらに多くの傍聴で取り囲み、徹底的に叩きのめしてやりましょう。

ビラへのリンク

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

福島診療所建設委員会

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、
全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

 子どもたちを放射能から守るたたかいに心を寄せるみなさんに、福島の地に命の拠り所となる診療所を建設する運動へのご支援、ご協力を心から訴えます。
 福島第1原発事故は、広島型原爆168発分もの1万5000テラベクレルのセシウム137がまき散らされるなど、チェルノブイリ原発事故をはるかに越える深刻な事態となっています。
 警戒区域、計画的避難区域などから避難している12万人、自主避難の6万人が家や生活の糧を奪われ、県内の36万人の子どもたちが生活し、遊び、学んでいる地域の75%が、放射線管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト)を越える放射能汚染地域となっています。すでに原発周辺から避難した子どもたちの尿からセシウム134、137が検出されるなど、子どもたちの放射線被ばく、とりわけ内部被ばくは重大な問題です。一刻も早く、すべての子どもたちを放射能汚染地域から避難させる必要があります。
 しかし、政府が避難の権利とその補償を拒む中で、子どもたちの被ばくを心配しながらも、経済上のことなどで福島での生活を続けざるをえないのも労働者の現実です。山下俊一福島医大副学長などの「年間100㍉シーベルトまでは安全」、「内部被ばくは心配ない」などという言葉を、だれも信じてはいません。
 だからこそ福島の母親たちは、文科省に押しかけ、経産省前に座り込み、子どもたちの命と未来を守るためにたたかっています。それは9月19日の明治公園の6万人の反原発の行動となり、全国、全世界へと広がっています。すべての原発をただちに止め、福島の子どもたちの命を守る行動をともに起こしていきましょう。

 今、福島で切実に求められているのは、心と健康の拠り所となる診療所建設です。
 福島の子どもたちは放射能汚染による被ばくに日々さらされ、心身ともに息苦しい状況を半年以上も強いられています。お母さんたちの心配も、除染で取り除かれるわけではありませんし、子どもたちをモルモットのように扱う医療機関などとても信頼することはできません。今このときに、「ひょっとしたら放射能の影響では?」と不安になったとき、すぐに相談できる診療所が身近にあればどれほど心強いことでしょう。
 チェルノブイリの子どもたちには、甲状腺肥大とホルモン異常、貧血、頭痛、心肺機能の低下、免疫低下、加齢化の加速的進行、そしてガンの発症など、放射能被ばくによる様々な疾病が報告されています。

 これまでの近代医学の概念を越えた幅広い総合的な取り組みが必要となります。
 予防医学の原則に立ち、人間本来の自然治癒力を促す代替医療をも視野に入れた総合医療と、防護を念頭においた食卓、暮らしの見直しなど、いわば「生活革命」をも提案できる開かれた場が不可欠でしょう。
 診療所建設は決して簡単なことではありませんが、全国のみなさんの力をひとつにできれば絶対に実現できます。

 実際に、広島、長崎の被爆者は、医療も生活も切り捨てられるなかで「人間をかえせ」の声をあげ、たたかうことで自らの命を守り、医療を取り戻してきました。
 広島市の高陽第一診療所がその一つです。1970年、広島で二十歳前後の青年が相次いで白血病を発症しました。彼らは被爆者の父母をもつ被爆二世でした。強い衝撃を受けた被爆二世の青年たちは、自らの力で拠り所となる医療施設をつくろう、と運動を開始し、1972年にプレハブ建ての高陽第一診療所が建設されます。
 この運動をともに支えた被団協の故小西ノブ子さんは、高陽第一診療所を「被爆者の心の窓」と語られています。同じく協力された大江健三郎さんは、「そこには、あきらかな、実践的なるものと、教育的なるものとの、『生命、生き抜くこと』をめざしての融合がみられた。」と、当時の新聞に著しています。それから40年、高陽第一診療所は多くの人々の生き抜くことの拠り所となってきました。
 まさに生き抜くために、このような診療所が今の福島には必要です。全国の医師、医療関係者をはじめ、全国の力を合わせて必ず実現しましょう。
 未来をつくる子どもたちが、被ばくを心配して生きなければならないことなど、絶対にあってはなりません。安心して集い、何でも相談できる診療所をつくることは、みんなの団結で命を守り、医療を取り戻すたたかいであり、すべての原発をただちに停止、廃炉にし、原発も核もない社会をつくる運動そのものです。

 福島の子どもたちの命と心の拠り所となる診療所建設のために、基金運動へのご協力はじめ、多大なご支援などをいただきますよう重ねて心から訴えます。

2011年12月1日

わたしたちが呼びかけます
●福島から
 清野 和彦(元福島県教職員組合委員長)
 佐藤 幸子(NPO法人理事長)
 椎名千恵子(未来を孕む女たちのとつきとおかのテント村行動)
 橋本 光一(国労郡山工場支部書記長)
 市川 潤子(ふくしま合同労組委員長)
 鈴木光一郎(酪農家、ネットワーク「ゆい」福島)
 佐々木信夫(桜の聖母短期大学名誉教授)
 渡辺  馨(福島県労働組合交流センター代表)
●全国の医師から
 吉田 良順(広島高陽第一診療所所長)
 杉井 吉彦(本町クリニック院長)
 松江 寛人(がん総合相談センター所長)
 吉本 哲郎(熊手町クリニック院長)
 末光 道正(八尾北医療センター院長、八尾市議会議員)
 布施 幸彦(館林厚生病院医師)

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