2013/04/30

全国協メーデーアピール

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賃下げ・首切り自由を許すな!

安倍首相を議長とする産業競争力会議、規制改革会議等が1月から矢継ぎ早に開催されています。ここで議論されていることは、労働者の解雇規制の撤廃、金銭解決の法制化、準社員制度の導入等々です。日本においては解雇規制が厳しすぎるので、労働者の首を簡単に切れるように法改正をしようというのが経団連と安倍政権の狙いです。その為に公務員の賃金を7・8%、JR貨物の賃金を8%も下げるというのです。公務員の賃金が下げられるのと連動して1000万人の賃金が下げられます。公務員の労働組合を解体し、全労働者の賃下げ・首切りを行い、全労働者を非正規化しようというのです。

公務員の賃下げ・非正規化は青年労働者のさらなる非正規化をもたらします。生きさせろ!食える賃金を! これ以上の賃下げは絶対に認められません! 今こそ闘う労働組合を甦らせる時です。

青年の5割、全労働者の37%が非正規

上記の会議では「非正規労働」という言葉が否定的なニュアンスを含んでいるので「非正規」という呼称はやめようなどという議論もしています。しかし、呼び方を変えたからといって現実の雇用形態が変わるわけではありません。非正規労働というのは、①有期労働契約②間接雇用③短時間労働のことであり、その①~③が複合的に組み合わされていることにより低賃金・不安定労働が強制されています。②は派遣労働や請負労働ですが、偽装請負のような違法なケースも多いのです。
3ヶ月、半年、1年という有期労働契約の下で契約が満了したから契約=雇い止めが為されます。会社は解雇ではなく契約を更新しないだけだと言います。しかし、契約が満了したからといって自動的に契約を解除できるわけではありません。契約解除には通常の解雇と同じレベルの理由がなくては雇い止めはできないのです。有期労働契約は首を切りやすくするために会社にとって都合の良い雇用契約であり、労働者にとっては百害あって一利なしです。有期労働契約そのものを葬りさる闘いが必要です。

安倍政権・日本経団連は非正規と正規の壁を取り払う、格差是正が必要と称してその中間に「準正社員制度」を導入すべきという議論をしています。業種や地域限定の社員を「準正社員」として正社員とは区別すべきであると。これは正規を非正規労働に置き換えて、全労働者を非正規雇用に置き換えていく資本の側の攻撃です。7・8%の公務員に対する賃下げ、JR貨物の8%賃下げ攻撃は正規雇用という呼称はそのままにして実態として正規を「準正社員」化して、非正規雇用に叩き込む攻撃です。絶対に許してはなりません!

4・26ストから5・1メーデーへ

4月26日の自治労のストライキを成功させましょう。5月1日、正午、新宿駅東南口に集まり、JR貨物抗議行動へ! 新宿中央公園からデモに出発しましょう。今こそ闘うメーデーを甦らせる時です。動労千葉・動労水戸、動労総連合と共に闘う全国労働組合交流センターに加入しましょう。失業している人、非正規雇用の労働者、労働組合のない職場で働く労働者は合同・一般労働組合全国協議会傘下のユニオンに加盟しましょう。全国協の合同・一般労組は全国に28労組あり、あなたの職場・居住近くの労組を紹介します。

2013/04/29

ふくしま共同診療所NewsLetterが発行されました

年4回 季刊発行されます

ここから通信(表)ここから通信(裏)

2013/04/27

5.1新宿メーデー

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2013/04/23

国鉄闘争全国運動 6・9全国集会

6・9チラシ

 

国鉄闘争全国運動
6・9全国集会

国鉄1047名解雇撤回!
民営化と外注化、非正規化と闘おう!
賃金・雇用破壊にストライキで反撃を!

安倍政権が全面的な雇用破壊を進めようとする中、「解雇撤回」はあらゆる労働者のテーマです。26年間、解雇を許さず闘い続けてきた国鉄1047名解雇撤回の闘いは、今こそ大きな意味を持っています。
1987年の国鉄分割・民営化は大きな転機でした。約20万人の国鉄労働者が職場から追い出され、同時期に労働者派遣法も制定されました。労働組合が後退し、非正規雇用が今日のように激増する出発点でした。
1047名の被解雇者は「解雇撤回」を掲げ26年闘ってきました。国鉄分割・民営化に決着をつける1047名解雇撤回は大きな意義があります。
私たち国鉄闘争全国運動は、「国鉄分割・民営化を正当化させてはならない」「国鉄闘争の火を消すな」という全国の呼びかけに応えて結成されました。そして、民営化や外注化・非正規雇用化と対決できる労働運動を新たにつくりあげようと闘ってきました。
現在、国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)の被解雇者の解雇撤回を求める裁判が高裁で行われています。
1審東京地裁では、「国鉄分割・民営化に反対する組合員を不当に差別する目的で名簿不記載基準が策定され、採用候補者名簿に載せなかったのは不法行為」「名簿不記載基準が策定されなければ、原告らは採用候補者名簿に記載され、その結果、JR東日本に採用されたはず」とする判決をかちとりました。
次回裁判は、5月8日です。早期結審が狙われています。解雇撤回に向けて重要な局面に入っています。
多くの呼びかけと賛同を得て「解雇撤回・JR復帰」の判決を高裁に求める署名運動が始まり、大きく広がっています。署名へのご協力を多くのみなさまにお願いいたします。

解雇撤回JR復帰10万筆署名を

国鉄1047名解雇撤回の闘いに心を寄せてきた全国のみなさん。「解雇撤回・JR復帰」の10万筆署名をみなさんの職場や地域のお知り合いなどに拡大して下さい。
国鉄分割・民営化は、約20万人の国鉄労働者が職場を追われ、200人もの自殺者を出した巨大な国家的不当労働行為です。労働運動の解体を狙った戦後最大の攻撃でした。
「解雇撤回・原職復帰」を掲げて四半世紀を超えて闘われてきたのが1047名闘争です。それは全労働者の生活と権利、未来をかけた闘いです。署名用紙は、国鉄闘争全国運動ホームページでダウンロードできます。1面の住所か6・9集会にご持参ください。ネット署名(下記参照)も始めました。10万筆署名へみなさまのご協力をお願いします。

6・9全国集会ビラへのリンク

2013/04/21

鈴コン分会と鈴コン闘争支援・連帯共闘会議の闘いと展望

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鈴コン分会と鈴コン闘争支援・連帯共闘会議の闘いと展望
鈴コン分会闘争支援・連帯共闘会議事務局長 吉本伸幸

共に職場で闘う全国の労働組合と闘う労働者の皆さんへ。連日・連夜の組織拡大にかけた職場と地域での闘いお疲れ様です。鈴コン分会への支援と共闘・連帯ではいつもお世話になりありがとうございます。心から感謝申し上げます。
我々鈴コン分会は、職場での鈴木コンクリート工業と経営者一体の有限会社東豊商事の組合破壊攻撃、団結破壊の解雇攻撃と闘い続け、毎週社前抗議活動を職場で闘う二人の組合員と共に外と内から攻め続けています。そして、地域の恒例になり鈴コン分会フアンも出て来ている「解雇撤回・非正規職撤廃・闘う労働組合の復権」を掲げた、JR浮間舟渡駅前街宣も欠かさず毎月行っています。

徹底した労組回り

そして、鈴コン闘争支援・連帯共闘会議も2012年7月15日に結成をして、いよいよ1年目を向かえようとしています。
来る7月15日には鈴コン共闘会議結成1周年大会を大々的に行いますので皆さんの結集もお願いします。鈴コン闘争関東首都圏キャラバンを皮切りに、東北キャラバン、広島・大阪キャラバンと全国キャラバンを展開しています。東京での連合・全労連・全労協本部の挨拶と私鉄や交運・清掃・水道等の本部と名の付く組合はほとんどこの間に挨拶で回り切りました。第2弾、第3弾と攻めの労組回りの予定も組んでいます。

「首広連」の結成

その中で、2月3日に鈴コン分会を中心とした4労組連絡会(準)が発足しました。3月3日の首都圏青年春闘集会で「首都圏広域労働組合連絡会(略称:首広連)」として正式に登場しました。この首広連は、鈴コン分会闘争支援・連帯共闘会議の闘いの中から生まれました。東京の多摩地域、千葉県、茨城県の職場で闘いの中から仲間と共に結成した闘う労働組合です。
板橋の小さな浮間舟渡の地域から始まった鈴コン分会の闘いを共有し、自分達の職場から闘いの炎を巻き上げ地域に闘いを広めていく、まさに闘う労働組合を甦らせる各地域鈴コン分会版労働組合闘争です。

5・1新宿メーデーへ

国家と全資本家が労働者を奴隷以下に落とし入れ、公務員を解体し労働者の全非正規職化を強行して、解雇規制の自由化ルールを押し通そうとしています。
我々全労働者は断固団結し、職場から全労働者を組織し闘う労働組合として立ち上がり、ストライキで立ち向かい労働組合の真の力を見せつけましょう。
4・26自治労ストから5・1メーデーへ、そして6・9国鉄闘争全国集会のシビックホールへ闘いに決起していきましょう。鈴コン分会・鈴コン闘争支援・連帯共闘会議・首広連は6000万労働者の先頭で闘います。職場から組織し労働組合で闘おう!!

合同・一般労組 全国協議会サイトから転載

労働委員会闘争で勝利命令もぎ取る!

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労働委員会闘争で勝利命令もぎ取る!
東海合同労組・東和交通分会分会長 坂野康男

勝利命令の威力、絶大なり

2010年9月28日に申し立てた東海合同労組東和交通分会の愛知県労働委員会闘争は、2年6か月の攻防を経て3月18日付けで命令書が出ました。
6つの争点で2つの勝利命令をもぎ取ることが出来ました。勝利命令の内容は、次の通りです。

公休出勤現金支払制度の改正の際の貴組合員への対応は労働組合法7条3号に該当する不当労働行為であること、平成23年1月13日に坂野康男、今西章夫に対し為した出勤時間の変更指示は、同条1号及び3号に該当する不当労働行為であることが愛知県労働委員会で認定されました。今後このような行為を繰り返さないようにします。

組合は、この「謝罪文」を組合掲示版に大きく貼り出しました。タクシー乗務員が注目し「良かったね」と声をかけてきます。会社管理職は意気消沈し、今までとは一変して組合に対しておとなしくなりました。勝利命令の威力、絶大なり!です。これは、東海合同労組の団結力と合同・一般労組全国協議会に結集する闘う仲間のみなさんの支援によってもぎ取った大きな勝利だと総括しています。

労使対決型組合の勝利

2010年春闘要求書をめぐる団体交渉では、それまでの労使協調の多数派組合ではない労使対決型の東海合同労組の登場に会社は恐怖しました。愛知県はトヨタ城下町の労使関係=同盟型労使協調組合しか認めない風土が蔓延しているのです。
団体交渉で追いつめられた会社は、経営法曹会議とつながる弁護士を代理人に選任しました。代理人は、会社を飛び越えて団体交渉を牛耳るやり方で東海合同労組の団結権と団体交渉権を解体せんとし団体交渉は破壊・拒否されたのでした。

2年10か月ぶりの団交かちとる

2年10か月ぶりに団体交渉を開催した組合は、労働委員会証人尋問で会社側が「代理人は助言する立場である」と証言したことを指摘すると、代理人は「代理人としての権限を有していることには変わりないですが、これからは会社に対する法的なアドバイザーとして会社の許可を得て発言します」と言いました。
組合はここまで会社と代理人を押し込んでいるということです。代理人選任通知をめぐる団体交渉拒否での救済命令は勝ち取れませんでしたが、現場の攻防で勝利を勝ち取っています。

前半戦300名拡大=全国協1000名建設へ

東海合同労組は、動労千葉が呼びかける5・1新宿メーデーや6・9国鉄闘争全国運動大集会と一体となって、この勝利を組合員拡大に結び付けていきます。団結(タンギョル)!闘争(ツジェン)!

合同・一般労組 全国協議会サイトから転載

2013/04/20

2013/04/15

全国協通信第6号を発行しました!

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安倍政権打倒!
4・26自治労スト~5・1メーデーへの総決起を!
全国協1000名名建設へ、
前半戦300名拡大の大チャンス到来!

安倍政権打倒へ!反転攻勢始まる!

安倍政権打倒の力は職場からの決起にある。動労千葉・動労水戸を先頭に日機・モリタ分会・アメアパ分会・・と続くストライキ決起は、全国一般東京東部労組メトロコマース支部(非正規職労組)のストを鼓舞し、4・26全国ストを担う自治体労働者の決起と一体となって進んでいる。
金属産別JAMの日本機械工業労組のスト突入報告を聞く機会がありました。労働者とは何かということを、新たな感動をもって知ることができた。組合員が執行部を突き上げ、執行部が必死になって食らいついて闘っていく姿には、職場での怒りを資本との対決としてつらぬく労働者の戦闘性をみてとることができた。
それから、前回のストから4年ぶりのスト。この間にあった課題とそれをのりこえる“飛躍”とは何か、は実に興味深い点でした。09年ストの課題を“ネガな意見に対して、何か言いたいのかをよく聞いて考えて、この人と一緒にやる内容をつくること”としてとらえ、これと3年間とりくんできてのスト実現だった。“全ての職場の労働者が力をもっている”との言葉に、ストライキに勝利して飛躍する労働者の階級的力強さを実感しました。
それから、3月31日の東京西部ユニオン・アメリカンアパレル分会と郵政非正規ユニオンの渋谷デモは、青年労働者の決起が“一つの転換”をもって進んでいることを明らかにしている。解雇攻撃に対して何ら屈することなく、とことん明るく強烈なエネルギーをもって決起しつづけている。これは、“奪われたものを奪い返す”闘いなんだということ―解雇によって街頭に放り出される!青年労働者の未来は、こんなものなのか!そんなことはない、逆だ!もはや、奪われる何物もない青年労働者の反転攻勢が、職場闘争を軸に始まったのだ。

前半戦(6・9集会まで)300名拡大へ勝負をかけて決起しよう!

第1回集約は、100名に迫る拡大を実現し、前半戦=300名拡大の展望を示しています。次は、4~5月が勝負です。前半戦に勝利するカギはなにかを、組織拡大という観点からみてみます。
一つは、職場闘争への決起です。拠点建設を実現する闘いの推進であり、これが産別と地域へのひろがりをもたらす。
二つは、解雇撤回闘争を当該を軸に構築することです。闘いは、地区をまとめあげ活性化させ、全体の戦闘性をひきだすものとなる。
三つは、新たなユニオンを結成することです。今回立ち上げた「いわき合同ユニオン」は、労働相談が相次ぎ新たな接点が拡大しています。
四つは、街宣闘争の熱気ある展開です。職場決起と一体の闘いで、青年労働者を獲得することです。
4・26スト情勢の先頭にたち、5・1メーデーを連合・全労連にかわって闘いぬくという情勢は、組織拡大決戦にとってはまたとないチャンスです。前半戦300名拡大の勝負をかけて総決起しよう!

「解雇撤回・JR復帰」10万筆署名運動の推進を!

鈴コン分会を先頭に、4・26ショーワ・ジェコー闘争に総結集し、非正規職撤廃闘争の本格的発展を切り開こう!
4・26自治労スト~5・1メーデー闘争は、非正規職撤廃闘争の発展をかけた大闘争となります。4月26日、ショーワ・ジェコー全国闘争が開催されます。当日は、自治労ストの闘いを先頭に、各地区、各ユニオン、郵政非正規ユニオン・・の諸行動が組まれていますが、ショーワ・ジェコー闘争は正午から夕方までのロング闘争ですので、遅くなったとしても是非かけつけて連帯してくださるようお願いします。共に闘いましょう!

全国協通信へのリンク

2013/04/12

不当なテント撤去と土地明渡等請求に対する抗議の記者会見~4月10日テントひろば~

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4月6日(土)、東京地方裁判所は経産省前テントひろばの正清太一さん、渕上太郎さんの二人に対して「テントひろばの撤去」と「土地明け渡し請求」の訴状を送りつけてきました。3月29日に出された国の訴えを受理して、5月23日に第1回口頭弁論を行うと通知してきました。
この不当な請求に対して、テントひろばはすでに「撤去させない」ことを表明していますが、4月10日(水)、テント前で記者会見を行いました。新聞社、通信社の記者が多く集まりました。【続く…

とめよう戦争への道!百万人署名運動サイトから転載

2013/04/11

メーデー新宿デモ

―賃下げ許すな!―
5・1貨物本社抗議行動へ

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貨物賃金カット絶対反対、公務員労働者7.8%賃金カット許すな!
吹き荒れる解雇・賃下げと闘おう!
分割・民営化破産のツケを労働者に転嫁するな!
民営化・外注化・非正規職化粉砕! 闘う労働組合を甦らせよう!
☆JR貨物本社抗議闘争 正午/新宿駅・新南口
☆JR抗議・メーデー新宿デモ 14:30/新宿中央公園出発
《呼び掛け》動労千葉/動労総連合

2013/04/10

4月5日 ベストライフ闘争報告集会が大成功

大変遅くなりました。全てのベストライフの労働者の皆さん、このブログを御覧頂いている労働者の皆さん。4月5日、ベストライフ闘争報告集会を開催し、35人集まり大成功しました。職場の仲間をはじめとする首都圏の医療・福祉労働者が結集しました。新たな交流、団結が始まりました。介護現場はベストライフに限らず劣悪です。しかし、労働者が団結してたたかえば希望が切り開けます。これまで、今の現場を何とかしたいと思っている労働者の皆さんと、力を合わせられるようになりたいと考えて、取り組みを続けて来ました。ぜひ皆さん、一緒に力を合わせましょう。

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ベストライフ闘争報告と決意

サービス残業拒否をめぐる攻防・経緯

本日はお忙しいところお集まり頂き、深く感謝いたします。昨年5月26日、退勤時間になっても業務が終わらず残っていたところ、副主任から「タイムカードを押してから仕事をしろ。会社の決まりだ」とサービス残業を執拗に強要してきました。拒否したところ、この発言自体は翌日撤回されました。これまでサービス残業は常態化していました。しかし、会社は6月の団体交渉の席上ではサービス残業が状態化していることを認めようとしませんでした。立川労働基準監督署(以下、労基署と略)に状況を伝え、昨年8月に会社に二年間の未払い残業請求を行いましたが、返答がありませんでした。そこで9月、労基署に申し立てを行いました。
申し立て後、労基署が会社に対して調査を開始しました。労基署は会社に対して高見からも直接話を聞く様に指導しました。会社はそのもとで昨年11月8日に菊地勝己総務施設課長が高見のところに面談にきました。
ところがこの面談の場で、菊地勝己課長は高見に対して、「事実確認及び反論提出指示書」なる文書提出の業務命令を出してきました。その内容は、昨年5月のサービス残業強要を拒否して以降のことを「就業規則違反」(18条社員としての自覚)として10項目あげてきました。サービス残業拒否の労働組合潰しであり、労基署に申し立てたことに対する報復に他なりません。会社は労基署に対して「12月25日までに決着つける」と話しており、解雇に向けた動きとして構え、反論書提出からはじめ、12月末に東村山とベストライフ本社にビラまき情宣活動を行い、反撃を開始しました。対して「就業規則違反には当たらない」と反論を提出し、団体交渉を申し入れましたが、会社側は組合からの日時希望を一方的に変更する、当該労働者勤務に関わる日時を指定しておきながら、当該の勤務があることを理由に団体交渉の席を退席するなどの不誠実な対応を行ってきました。(今年1月24日)今年3月の団体交渉でこの会社側の不誠実な対応に対して追及し、今後同じようにならないように団体交渉の取り決め、協約を結ぶことにしました。
「事実確認及び反論提出指示書」に関しては3月28日団体交渉の席上会社側は、高見の反論に対し、後日再反論を出す、高見に再度文書を提出させることを言ってきました。組合からそれは処分なのか問うと、「処分ではない。処遇だ。(高見の)問題をどう認識しているか、是正してもらい、今後の処遇を考える…」と答えてきました。

この間の地平

サービス残業を拒否して以降、会社側は「検証」と称して監視活動を強めてきました。しかし、この過程の中で「定時で帰れ」と言われるようになりました。なし崩し的に呼び止められることもなくなりました。ただし、いまだ退勤時間を過ぎて、カードを押してから仕事をしているケースが見られます。
会社は3月の団体交渉で「再反論を出す」と表明していましたが、本日までのところ出されていません。近く出されるものと思います。確かに会社が「就業規則違反」とされた10項目のなかには失敗も含まれています。特に事故に関してはどういう背景があっても当該入居者には申し訳ないことをいたしました。二度と起こしたくないです。その上で、「就業規則違反」と称して懲戒処分をちらつかせるようなあり方は絶対に許されないです。労働者が安心して働けるようにすることは、団結して会社とたたかうことではじめて認めさせることができます。

なぜ労働組合としてたたかうようになったか・労働組合だからできた事

直接的な経緯としては、2008年10月28日におきた退職強要を阻止するときに、合同労組八王子ベストライフ東村山分会をたちあげました。当時はユニット制という形の明確な人員削減はありませんでしたが、仕事を急がさせるような事は当時からありました。また他の介護現場と同様、退職する同僚は当時から多かったです。ベストライフには労働組合がありません。労働組合を立ち上げようかと考えていた矢先に退職強要がきました。その後合同労働組合八王子ベストライフ分会をたちあげ、団体交渉を行いました。「団結便り」第1号にあるように団体交渉の場で「退職強要はしていない」と言ってきました。退職強要を認めたら会社側が違法をしたことを認めることになるからです。退職強要を阻止する、これは労働組合としてたたかうことで初めてできたことです。以後、労働組合としてたたかうことにしました。労働組合としてたたかったこととしての例の一つとして、以前国が支給していた「介護職員処遇改善交付金」の会社の使い道を一定明らかにしたことです。(詳細は団結便り6,7号)
2009年ユニット制強行時、会社は人員削減と同時に国から出される「介護職員処遇改善交付金」について「施設考課」、「人物考課」と称して個人ごとで査定して支給するあり方を強行してきました。厚生労働省「介護職員処遇改善交付金は、介護処遇改善にとりくむ事業者に対し、平成23(2011)年度末までの間、介護職員(常勤換算)一人当たり月額1,5万を交付する」という趣旨のものでした。このようななかで非常に定額に抑えられてきました。
この事態に対して、東京都にベストライフがどのように介護職員処遇改善交付金を使ったか開示請求を行いました。都は開示には応じたものの、内容のほとんどを伏せてきました。(当時あった22箇所のベストライフに2747万支給されていました)団体交渉で、会社側に使い道を追及したところ、1つは一時金、もう1つは法定福利費と答えてきました。つまり、労働者の賃金改善のために使われたのではなく、会社の支払いのために使われていたことが、団体交渉を通して明らかにすることができました。また、この過程でこの交付金支給が極端に低い、ということはなくなりました。
これは、労働組合としてたたかったことで明らかにできたことです。労働組合でなければ、黙っていれば曖昧なまま片付けられているところでした。2010年にベストライフが入居一時金の一部を私的な金儲けのために株に投資して損害を出した、10億円超の所得隠しを行ったことが明らかにされました。このなかでベストライフが国から支給された金で会社の支払いに使う、ブラック企業であることを一層明らかにすることができたと思います。

なぜ労働組合か

全てのベストライフの労働者の皆様と労働組合という形で団結することを呼びかけます。何よりまず、労働者と力を合わせようと考えると、組織が必要となります。それは労働組合という形にいきつきます。また、労働組合を名乗ることで会社は団体交渉を拒否したら違法になります。ただし、ベストライフでは不誠実なことを続けられてきましたが、覆しつつあります。
加えてベストライフで起きていることは社会全体で起きていることです。資本側は現在、労働者の解雇を「自由にさせろ」と声を強めています。「追い出し部屋」のように労働者を嫌にさせ、心身ボロボロにさせやめさせようとするのもベストライフだけではありません。そういうなかで労働組合が、職場は別でも同じ労働者として力を合わせることができます。その力が大きいほど会社の集中砲火にも耐えられる力になると思います。集中砲火を許さない力をつくろう。いまもこうして同じ労働者どうし新たな力を合わせる仲間どうし出会えています。さらに、他の職場で解雇攻撃などがあれば、同じ労働者の仲間として助けたり、助けあえたりする道がひらけます。怒りを一つに集め団結してたたかうようになることが課題です。
2009年ユニット制強行のなかで、全国で多くのとりわけパート労働者が職場をおわれました。基本給の昇給もこの時から据え置かれました。その後「検証」として労働者同士、施設どうし競争させられるあり方を強要されてきました。競争させられているなか、他人からを悪くいわれることは本当に辛いことです。隣の仲間から傷つけられたという方も多いかと思います。そういうあり方をなくすために。会社に気に入られなければいきていけないあり方を一緒にかえていきたいです。会社側は団体交渉で、就業時間内で団体交渉をしようと要求したことに対して「力関係だ」と言ってきました。つまり、職場のこと全体を決するのは、会社と労働者との力関係をかえていくことが必要であると思います。そのために、東村山で、全国で労働者と団結して現状を変えていきたいと思います。多くの方と信頼しあえるようになれるよう自身力をつくします。皆様、労働者との団結つくっていきましょう。

2013/04/09

郵政非正規ユニオンNEWS23号

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スキルダウンふざけるな!
非正規の使い捨てやめろ!

5.1闘うメーデーへ!

営業、残業、事故、ガマンも限界だ!

この春、おびただしい数の青年労働者が雇い止めや退職強要によって職場を追われ、残った労働者に対しても、労働強化やスキルダウン=賃下げが強行されています。
私たちが日々命を危険にさらしながら、工夫したり助け合って働いてきた一方、会社は何をやってきたでしょうか。「単年度黒字必達」を掲げて、欠区も埋めないままに、連日夜まで残業の強制。ハガキを売った枚数にしか興味を示さないくせに、事故が起きようものならば、会社の責任は不問にしたうえで、これ見よがしにさらし者にする。晴海局の例(裏面参照)でも明らかなように、何年勤続していようと、労働災害に遭っていようとも「勤務成績不良」などと言って容赦なくクビにするのが、会社のやりかたなのです。営業を頑張ろうとも、命を危険にさらしていようとも、結局会社は安上がりな、使い捨て労働力としか見ていないのです。絶対許せない!
スキルダウンへの怒りの声が多数寄せられています。スキル制度の根本的な犯罪性は、半年ごとの更新とセットにして、賃下げを強制する点にあります。
1回や2回の「ミス」を、会社の責任はほおかむりして労働者個人に押しつけ、年間数十万円単位の賃下げを行うなど、断じて許されるものではありません。

全員の賃下げを撤回せよ!

評価基準などあってないようなもの。「これまで問題にもならなかったような理由で下げられた」「3区通区できるのにCランク」「営業成績を理由にスキルダウン」等々、会社の「やりたい放題」がまかり通ってきました。
賃金は労働者の生活と生存に直結した問題であり、勝手に下げて良いものではありません。普通なら、会社が労働組合におそるおそる提示し、何ヶ月もかけて交渉し、それでも認めるかどうか、の話です。働かなければ食えないことを十分知りながら、「更新するかしないかは自由ですよ」と言って、賃下げを呑ませるやりかたなど、即時やめさせよう! 全員の賃金をもとに戻せ!

怒りを声に出そう!

班の仲間全員のスキルランクを知っていますか? 自分のことも同僚のことも、上がったのか、下がったのか、話題にもしにくい。ともすれば、「どうしてあいつは上がったのに俺は上がらないんだ」なんてことにさえなる。会社は、そうやって分断して競争させながら、結局は全体の賃金を下げることを考えているのです。
こんな扱いに嫌気がさして、退職した仲間もいるでしょう。次の更新で退職しようかと考えている人もいることと思います。
しかし、ひとりが辞めても、会社は手を汚すことなく人件費を浮かせられたと喜ぶだけです。残された仲間や、次に入ってくる仲間には劣悪な労働環境だけが残ってしまいます。逆に、みんなが自分の感じている怒りを公然と口に出し始めたら、管理職の「権威」なんて、あっという間に崩れ落ちて、会社の違法・不法がどんどん暴かれます。「怒っているのは自分だけ。どうしてみんな声をあげないんだ」と、隣の仲間も同じことを考えているのです。「俺たちはモノじゃない、人間なんだ!」という心の底からの叫びは、職場の雰囲気を必ず変えていきます。闘って元気になろう! 郵政非正規ユニオンに加入しよう。

雇い止め撤回へ! 晴海局・本社行動うちぬく

「全員非正規化」にストで反撃しよう!

いまや、郵政職場での非正規職に対するデタラメな扱いは、すべての労働者への首切り・賃下げとして広がっています。マスコミは「アベノミクス」を絶賛し、春闘「満額回答」などと言っていますが、冗談ではありません。物価だけ上がって、生活はどんどん苦しくなるばかりではありませんか。安倍政権はさらに「准正社員制度」(『期間の定め』はないが、企業が職務を廃止したら同時に雇用契約も終わる)など全面的な「解雇自由」を打ち出しています。労働者を全員、非正規職にしてしまおうというのです。郵政職場に残るも地獄、去るも地獄、ならばたたかって未来を切り開くしかない!
JRでは、列車の安全も無視した民営化・外注化・出向の強行、駅業務全体の外注会社への丸投げなどに対して、ストライキで反撃にたっています。
自治体労働者は、政府主導の7・8%賃下げ攻撃に対し、4月26日にストライキを闘おうとしています。「ストライキをやろう!」の声が現場から次々と上がっています。
こうしたたたかいと団結し、「郵政グループビジョン2021」のもと進められる、競争=団結破壊と解雇・賃下げ=全員非正規職化の攻撃に対して反撃をたたきつけよう!
8時間労働で生きられる賃金をよこせ! 5月1日、闘うメーデーに集まろう!

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2013/04/06

「主権回復政府式典」と対決して、4・28集会にあつまろう!

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安倍首相による憲法改悪(=戦争への道)を絶対に許さない! そのために4.28集会を開催します。福島・沖縄の怒りとつながって、労働者民衆の国際連帯で、改憲と戦争を阻もうという集会です。【続く…

とき:4月28日(日)午後1時 開会

ところ:ハイライフプラザいたばし
(JR埼京線板橋駅西口1分)
【行き方】JR埼京線「板橋駅」より徒歩1分(JR池袋駅経由)、都営地下鉄三田線「新板橋駅」より徒歩2分、東武東上線「下板橋駅」より徒歩7分

●沖縄から:水島満久さん(元全駐労マリン支部副委員長)
「カギを握る基地労働者。沖縄闘争の課題と展望」

●福島から:柴口正武さん(福島県教組副委員長・前双葉支部長)
「学校現場から見るフクシマとフタバ」

●国会報告:西川重則さん /基調提起/若者から/その他

資料代として500円

主催:とめよう戦争への道!百万人署名運動
協賛:戦後50年を問う8.15労働者・市民のつどい全国統一実行委員会、8.6広島-8.9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
連絡先:〒101-0061東京都千代田区三崎町2-20-7-303百万人署名運動事務局

とめよう戦争への道!百万人署名運動サイトから転載

2013/04/02

全国協通信第5号を発行しました!

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解雇撤回・JR復帰10万人署名!
原発再稼働阻止!安倍政権打倒へ!
全国協1000名建設へ!
前半戦300名拡大の展望をかちとる!

ちば合同労組モリタメディック分会、ストライキに突入!

今、情勢と対決するストライキ決起が、最高にカッコいい。3・28ちば合同労組モリタメディック分会のストライキ決起は、このことを告げ知らせている。モリタで働く青年労働者は、自らの生き様をかけて決起しました。
このストライキ決起は、非正規職化攻撃のなかで、全ての職場において共通のものとなっている。雇い止め攻撃、生きていけない低賃金化、際限なき長時間労働の強制・・・、さらには、ありとあらゆる手段を使っての退職勧奨の強要・・・に対して、体を張っての闘いに立ち上がる。これがストライキ情勢であり、相次ぐ決起が各職場で始まっています。
モリタのストライキは2名です。なかには、仕事には影響はないという人がいるかも知れない。しかし、そんなことはない。モリタメディック分会の組織拡大が進み、スト参加者が5名・10名と増え、過半数を超えたらどうなるか。労働者こそが職場の主人公であることが明白となり、力関係は逆転するのです。
モリタ資本は、この労働者の団結に恐怖し、朝の社前闘争には東日本物流センター・倉庫のシャッターを閉めざるをえなかった。昼のモリタ本社抗議行動に対しては、権力の出動を要請するという動揺ぶりをさらけだしました。
モリタ分会の根底からの決起は、ついに始まりました。闘いはこれからです。労働者をなめたらどうなるか!目に物を見せてやろうではありませんか!

前半戦300名建設―10月大会1000名建設の展望を切り開く!

「6・9集会までに300名拡大―10月第5回全国協大会1千名建設」へ向けての第一回集約は、全国で100名に迫る組織拡大を実現し、前半戦300名拡大の展望をしっかりとたぐりよせるものとなりました。
今回の勝利は、何によって実現されたのか。
第一は、全国協の「時代認識と路線」が青年労働者を軸とする労働者階級をとらえているということです。
この象徴的闘いが、ちば合同労組モリタメディック分会のストライキへの突入です。
3月5日モリタ東日本物流センターは、モリタメディック分会がある派遣会社TOPとの間で、請負契約を打ち切り、24名全員の雇い止めを通告してきた。これに対して、分会は「解雇撤回」を掲げ断固としてストライキへ突入しました。
ここでの核心は、怒りです。モリタの7年間は私の青春!とする、青年労働者の生き様を一瞬につぶそうとしているのが、今回の雇い止めなのです。
そして、この怒りは何によって表現されるのか。それは、ストライキ以外にない。ストライキこそ、社会の主人公はだれなのかをはっきりさせるものとなる。そして、このなかに、労働者階級の勝利の方向性があるのです。
第二は、拠点職場建設の威力です。
12年の鈴コン分会の闘いは、13年に「第二第三の鈴コン」というべき組合を生み出し、ここから二桁の組織拡大を実現するものとなっています。拠点職場建設が、その産別的地域的拡がりをつくりだす原動力となるということです。
また、郵政非正規ユニオンの教訓も大きい。東京多摩局から始まったユニオンの闘いは、2年の闘いをへて東京と大阪を中心に全国で複数の「拠点職場」を形成しつつあります。そして、このユニオンの闘いが、国鉄と並ぶ郵政の闘いを再度復活させる展望を切り開いています。
第三は、全国の闘いが等しく階級的労働運動を実践するなかで、じりじりとその組織拡大を実現していることです。いま一歩、もう一歩―大反乱情勢をこじ開ける日は近づいています。
4月ストライキ決起から、5・1メーデーへ進撃しよう!
解雇・賃下げ阻止への労働者の怒りが地殻変動的にまきおこり、いまや嵐のような労働者階級のストライキ決起への切望となって4月へなだれこむものとなっている。そして、それは5・1メーデーを「解雇撤回、賃下げ阻止、8時間労働制解体を許すな」の動労千葉派の一大行動へとおしあげている。
そして、ここでの闘いの核心は、このストライキ情勢ゆえに、「解雇撤回・JR復帰」を求める10万署名運動が、すべてをたばねる闘いとして力強く発展していくということです。
4月ストライキ闘争から5・1メーデーへ向け総決起しよう!そして、この闘いのなかから、前半戦300名組織拡大の爆発的進展をつくりだそう!

全国協通信へのリンク

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

福島診療所建設委員会

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、
全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

 子どもたちを放射能から守るたたかいに心を寄せるみなさんに、福島の地に命の拠り所となる診療所を建設する運動へのご支援、ご協力を心から訴えます。
 福島第1原発事故は、広島型原爆168発分もの1万5000テラベクレルのセシウム137がまき散らされるなど、チェルノブイリ原発事故をはるかに越える深刻な事態となっています。
 警戒区域、計画的避難区域などから避難している12万人、自主避難の6万人が家や生活の糧を奪われ、県内の36万人の子どもたちが生活し、遊び、学んでいる地域の75%が、放射線管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト)を越える放射能汚染地域となっています。すでに原発周辺から避難した子どもたちの尿からセシウム134、137が検出されるなど、子どもたちの放射線被ばく、とりわけ内部被ばくは重大な問題です。一刻も早く、すべての子どもたちを放射能汚染地域から避難させる必要があります。
 しかし、政府が避難の権利とその補償を拒む中で、子どもたちの被ばくを心配しながらも、経済上のことなどで福島での生活を続けざるをえないのも労働者の現実です。山下俊一福島医大副学長などの「年間100㍉シーベルトまでは安全」、「内部被ばくは心配ない」などという言葉を、だれも信じてはいません。
 だからこそ福島の母親たちは、文科省に押しかけ、経産省前に座り込み、子どもたちの命と未来を守るためにたたかっています。それは9月19日の明治公園の6万人の反原発の行動となり、全国、全世界へと広がっています。すべての原発をただちに止め、福島の子どもたちの命を守る行動をともに起こしていきましょう。

 今、福島で切実に求められているのは、心と健康の拠り所となる診療所建設です。
 福島の子どもたちは放射能汚染による被ばくに日々さらされ、心身ともに息苦しい状況を半年以上も強いられています。お母さんたちの心配も、除染で取り除かれるわけではありませんし、子どもたちをモルモットのように扱う医療機関などとても信頼することはできません。今このときに、「ひょっとしたら放射能の影響では?」と不安になったとき、すぐに相談できる診療所が身近にあればどれほど心強いことでしょう。
 チェルノブイリの子どもたちには、甲状腺肥大とホルモン異常、貧血、頭痛、心肺機能の低下、免疫低下、加齢化の加速的進行、そしてガンの発症など、放射能被ばくによる様々な疾病が報告されています。

 これまでの近代医学の概念を越えた幅広い総合的な取り組みが必要となります。
 予防医学の原則に立ち、人間本来の自然治癒力を促す代替医療をも視野に入れた総合医療と、防護を念頭においた食卓、暮らしの見直しなど、いわば「生活革命」をも提案できる開かれた場が不可欠でしょう。
 診療所建設は決して簡単なことではありませんが、全国のみなさんの力をひとつにできれば絶対に実現できます。

 実際に、広島、長崎の被爆者は、医療も生活も切り捨てられるなかで「人間をかえせ」の声をあげ、たたかうことで自らの命を守り、医療を取り戻してきました。
 広島市の高陽第一診療所がその一つです。1970年、広島で二十歳前後の青年が相次いで白血病を発症しました。彼らは被爆者の父母をもつ被爆二世でした。強い衝撃を受けた被爆二世の青年たちは、自らの力で拠り所となる医療施設をつくろう、と運動を開始し、1972年にプレハブ建ての高陽第一診療所が建設されます。
 この運動をともに支えた被団協の故小西ノブ子さんは、高陽第一診療所を「被爆者の心の窓」と語られています。同じく協力された大江健三郎さんは、「そこには、あきらかな、実践的なるものと、教育的なるものとの、『生命、生き抜くこと』をめざしての融合がみられた。」と、当時の新聞に著しています。それから40年、高陽第一診療所は多くの人々の生き抜くことの拠り所となってきました。
 まさに生き抜くために、このような診療所が今の福島には必要です。全国の医師、医療関係者をはじめ、全国の力を合わせて必ず実現しましょう。
 未来をつくる子どもたちが、被ばくを心配して生きなければならないことなど、絶対にあってはなりません。安心して集い、何でも相談できる診療所をつくることは、みんなの団結で命を守り、医療を取り戻すたたかいであり、すべての原発をただちに停止、廃炉にし、原発も核もない社会をつくる運動そのものです。

 福島の子どもたちの命と心の拠り所となる診療所建設のために、基金運動へのご協力はじめ、多大なご支援などをいただきますよう重ねて心から訴えます。

2011年12月1日

わたしたちが呼びかけます
●福島から
 清野 和彦(元福島県教職員組合委員長)
 佐藤 幸子(NPO法人理事長)
 椎名千恵子(未来を孕む女たちのとつきとおかのテント村行動)
 橋本 光一(国労郡山工場支部書記長)
 市川 潤子(ふくしま合同労組委員長)
 鈴木光一郎(酪農家、ネットワーク「ゆい」福島)
 佐々木信夫(桜の聖母短期大学名誉教授)
 渡辺  馨(福島県労働組合交流センター代表)
●全国の医師から
 吉田 良順(広島高陽第一診療所所長)
 杉井 吉彦(本町クリニック院長)
 松江 寛人(がん総合相談センター所長)
 吉本 哲郎(熊手町クリニック院長)
 末光 道正(八尾北医療センター院長、八尾市議会議員)
 布施 幸彦(館林厚生病院医師)

URL: http://www.clinic-fukushima.jp/

〒192-0046 東京都八王子市明神町4-14-5
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